アメリカ大豆サステナビリティアンバサダーアワード アメリカ大豆生産者、日本企業が連携協力 サステナブルな大豆に高い付加価値を

アメリカ大豆を使用したおいしい納豆、豆腐に授与される「アメリカ大豆サステナビリティアンバサダーアワード」。今回、受賞した2社を紹介する。

 

アメリカ大豆の生産者/サプライヤー ブラッシュベール・シード


ブラッシュベール・シード社 オーナー
ジョン・ミラー氏(写真右)
ケリー・ミラー氏

 今回、当社が生産したアメリカ大豆により、原田製油の納豆が受賞したことを喜ばしく思います。SSAP認証を受けた大豆を、アメリカから日本の食品メーカーにお届けできることは大変光栄です。大豆はすべてnon-GMO(非遺伝子組み換え)で、分別生産流通管理により、食品製造業者の皆様に届くまで管理され、トレーサビリティを確保しています。

 サステナビリティの観点から、特に環境に配慮した土壌作りなどで、未来を担う次世代に農場を継承していきたいと考えています。納豆はアメリカでも健康によい食品として知られ、日本を訪れたときはおいしく食べています。安全で品質の良い大豆生産を通して、日本の納豆や豆腐作りに貢献していきます。

 

【原田製油】 アメリカ大豆と特産品の納豆製品で受賞 高付加価値の製品づくりに貢献

 全国納豆鑑評会において「おおいた大葉納豆ジェノベーゼ風」が、アメリカ大豆サステナビリティアンバサダーアワードを受賞しました。大変光栄なことと感謝しています。
 当社は、地元の食材を生かした商品の開発に力を入れてきました。受賞した納豆には、大分の特産品である大葉を使用したジェノベーゼ風のタレを使用。タレに合う大豆を見つけるために、国内外の数多くの大豆を試し、選んだのがアメリカのブラッシュベール・シード社が生産する小粒大豆でした。同社の大豆は品質や粒形が均一でムラがなく、納豆を製造する際に歩留まりがよく、生産性が向上しました。ジェノベーゼ風のタレと、大豆本来の味が合い、今回の受賞につながったと考えています。

 当社では、環境に配慮するSSAP認証を受けたアメリカ大豆を使用しており、2019年には生産農家の視察ツアーに参加しました。厳格な品質管理のもとで、安心かつ安全、サステナブルな農法で生産されており、感銘を受けました。

 今後も地域の食材を生かし、環境に配慮した高品質のアメリカ大豆を使用することで、付加価値の高い製品を届けていきます。

 

原田製油 常務取締役 原田健太郎氏
米国大使館農産物貿易事務所 所長 チャンダ・バーク氏

 

 

アメリカ大豆の生産者/サプライヤー モンタギュー・ファームズ


モンタギュー・ファームズ社 
社長トム・タリヴァー氏

 2018年に続き、2度目の受賞となったことを大変喜ばしく感じます。伊丹社長は真の豆腐マスターです。彼が作る「HANAMIZUKI」は、名前のイメージ通り、白くピュアで品質の優れた豆腐です。札幌の伊丹食品を視察した際、同社の豆腐が学校給食に出された光景を今でも忘れられません。以来、子どもたちに喜んでもらうため、品質の高い大豆作りに、より一生懸命に取り組んでいます。

 当社は1987年から日本に大豆を供給しており、バージニア工科大学と協力して種子の研究・開発から生産、流通の全過程を把握しています。日本の多くの製造業者の期待に応え、私たちの大豆を使うことで、安心・安全な食品が作れるよう努力を重ねていきます。

 

【伊丹食品】 大豆生産者の気持ちが消費者に伝わる 安心・安全かつ高品質の豆腐を提供

 2018年に続いて、当社の豆腐が2度目のアメリカ大豆サステナビリティアンバサダーアワード受賞の栄誉に浴し、大変喜んでいます。今回の受賞対象となった商品は「HANAMIZUKI よせver.TT」です。その名前は、原料の大豆を生産するモンタギュー・ファームズ社があるアメリカ・バージニア州の州花、ハナミズキにちなんでいます。同社の大豆は適度なコクがあって味もよく豆腐に適していて、19年からは札幌市の学校給食にも使われています。
 前回の受賞をきっかけに、アメリカ大豆輸出協会を通して、生産者である同社社長のトム・タリヴァー氏との対面の機会を得ました。タリヴァー氏からは「どんな大豆を望んでいるのか」と聞かれ、大豆生産に関する希望について、直接コミュニケーションできたことは大きな収穫でした。現地の農場を見学しましたが、大豆の栽培から収穫、保管、選別、出荷まで、すべてをしっかり自社の農場で管理していました。サステナビリティに配慮しながら、厳格な基準に従い行っていることが強く印象に残っています。

 当社は今後も安心・安全な大豆生産に取り組む、アメリカ大豆生産者の思いが伝わるような、おいしく高品質な商品を提供していきます。

 

伊丹食品 社長 伊丹一貴氏


環境にやさしいSSAP認証
 アメリカ大豆は「サステナビリティ認証プロトコル(SSAP)」によって、安心・安全な供給が保証されている。この仕組みは、2013年にアメリカ大豆輸出協会が開発して導入。アメリカ大豆が4つのルールに基づいて、環境への負荷を最小限におさえたサステナブルな方法で、生産・管理されたことを認証する。日本に輸入されているアメリカ大豆のうち、約9割にあたる約230万㌧が、SSAP認証された大豆だ。




認証ロゴの付いた大豆商品はサステナブルな原料を使用しており、SDGsの面でもアピールができる。

 

 


アメリカ大豆輸出協会
U.S. Soybean Export Council
https://ussoybean.jp/

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