サステナブルなアメリカ大豆、おいしいアメリカンポークを安全に日本へ

厳格な体制のもと安全に生産されるアメリカ大豆と、その大豆を食べてヘルシーに育つアメリカンポークは日本の食卓に欠かせない。これらの食材に関するトピックや、話題のおすすめレシピについて紹介する。

 

ポークトーバーでおいしく安全なアメリカンポークを

 

 アメリカンポークは、アメリカの大地でサステナブルに栽培された大豆やトウモロコシを食べて育つ。「Farm to Table(農場から食卓まで)」という理念に基づき、生産者、食肉加工業者、政府のそれぞれが独立した立場と基準で豚肉の安全衛生管理を行い、生産・流通すべての過程で高い安全性が確保されている豚肉だ。さらに米国から船で輸送される際に、マイナス2度のチルド(冷蔵)状態で保たれ、 その間低温熟成され、風味とおいしさが増す。

 

 そのアメリカンポークを楽しむ祭典が「Porktober( ポークトーバー)」。ポークトーバーとは、「ポーク」と「オクトーバー」を組み合わせた造語。アメリカンポークの主要生産地である中西部を中心とした地域では、豚肉をはじめその地域の農産物の豊かな実りを祝い、感謝を込めて様々な豚肉料理を楽しむ習慣がある。

 

 じっくり焼いたローストポーク、厚切りのポークステーキ、プルドポークバーガー、そしてアメリカ人の大好きなBBQリブ。生産者の多くは家族経営で大切に豚を育てているが、「ポークトーバー」は10月に感謝の気持ちを込めながら、その恵みを味わうお祭りだ。

 国内では新メニューとして「豚から」が提案され、各種イベント開催も予定されている。ポークトーバーの期間は、ここで様々なアメリカンポーク料理を楽しもう。

 

 

 

アメリカンポークのおすすめレシピ 話題の「豚から」に注目

おいしくてヘルシー、栄養バランスもとれたアメリカンポークを活用したメニュー。定食にはもちろん、お酒のおつまみにもぴったりです。

様々なソースをつけてアレンジの効く、飽きのこない逸品となっています。


シェフ 宍倉 たける氏
1970年千葉県生まれ。丸の内パレスホテル・東洋軒・ホテルフランクスなどで修業したのち96年に独立。宍倉精肉本店を経営する傍ら、BISTROTAKERU•BBQFACTORYなどの飲食店をプロデュース。CMや映画・ドラマの監修も手掛ける。

 




その他の豚からレシピはこちら レシピ動画サービス「DELISH KITCHEN」

 

 

 

 

SDGsの達成に向けサステナブルなアメリカ大豆を供給

 

 国内の大豆製品市場は年々拡大している。食卓になじみがある豆腐や納豆、味噌などはもちろん、プラントベースフードの原料としても、大豆は多く使用されている。ソイライスや大豆ヨーグルトに大豆麺と、その商品群は幅広い。実は日本で使われる大豆のほとんどが輸入大豆で、そのうちの約7割はアメリカ大豆だ。アメリカの大豆生産者が、日本の大豆製品向けに改良・開発を重ねて生産。加工、流通面でも、安心・安全でサステナビリティー(持続可能性)にこだわった大豆を日本に安定供給している。

 現在、2030年の達成を目指すS D Gs(持続可能な開発目標)への意識向上などから、消費者の食品への安心・安全、品質向上へのニーズが高まっている。さらに食品企業へ投融資を行う機関投資家や銀行などもESG投資の観点から、原料調達の方法に加え、生産、収穫プロセスなど、サステナビリティーへの取り組みを求めている。そのため、食品企業は国内での安心・安全な供給のみならず、原料調達においてもサプライチェーンの透明性やトレーサビリティー(生産履歴の追跡)の推進を要求されるケースが増えている。しかし、日本企業が複雑なアメリカ大豆サプライチェーンを把握し、調達方針や監査基準を独自設定するのは、経済的な負担もあり容易ではない。


 そこで、ぜひ活用したいのが、アメリカ大豆輸出協会(USSEC)が提供する信頼性の高い原材料の国際認証である「サステナビリティ認証プロトコル(SSAP)」だ。この認証は「生物多様性と生態系の維持」「サステナブルな生産活動」「生産農家の労働環境改善」「生産活動と環境保護の継続的改善」という4つのルールに基づいて、サステナブルな方法で生産された大豆であることを保証する。SSAP認証大豆である以上、米国産と原産地表示も可能だ。

 また、SDGsへの関心が高まるなか、アメリカ大豆生産者はSDGsのなかから、左図の6つの項目「大豆の生産性向上・2」「水利用効率・6」「資源の持続可能な管理 ・12」「気候変動

対策・13」「土壌の回復・15」「パートナーシップ ・17」を最優先目標に定めて取り組んでいる。

 例えば、不耕起栽培によって土壌の保全、生物多様性の向上や土地・水の利用効率の改善、燃料消費や二酸化炭素(CO2)の削減を目指すほか、ドローンやGPSなどの精密技術を駆使し、広大な農場を管理、効率の良い持続可能な農業にも取り組む。

 USSECは、今後もアメリカ大豆の安定供給を目標に、日本企業と連携して大豆業界のサステナビリティーの課題解決に取り組んでいく。






SSAP認証マークは、サステナブルなアメリカ大豆スキームの国際的なシンボルであり、世界的に最も認知されているマークの一つだ。

 

 

SSAP認証マーク活用事例 サプライチェーンの見える化を実現

 アメリカ・オハイオ州で25年以上にわたり大豆を生産して、日本の輸入業者に多くのアメリカ大豆を届けるシュワルツ・ファームズ社。同社ではSSAP認証マークを原料のみならず、輸入業者を通じて大豆加工製品のパッケージに記している。原料が「アメリカでどのようにサステナブルに生産・管理されているか」という見える化を実現。同社が生産する食品大豆はすべてがSSAP認証大豆で、サプライチェーン全体に対しての発信力、信頼性を高めている。

 サステナビリティ認証プロトコル(SSAP)を印刷するだけで、トレーサビリティー推進と地球環境保全への取り組みをアピールできる。活用しない手はない画期的な認証マークだ。