秋の一大イベントとして定着したハロウィーン。しかし、現在はコロナ禍で人が集う規模の大きいイベントは開催を見合わせることが多い。そこで、今年のハロウィーンは、感染対策を徹底した新しい楽しみ方を取り入れてみよう。
コロナ禍でハロウィーンに変化
秋の風物詩といえばハロウィーンだが、テーマパークでのイベントや繁華街に集う人々が毎年注目を集める一方、親しい仲間と少人数で楽しむことも一般的となった。情報サイト「いこーよ」のアンケートによると、近年は自宅やママ友、親戚などの家で開催するケースが増えている。
繁華街での喧騒への反動や、食品メーカーが菓子以外にもパーティー用の商品開発を進めたことが、自宅でハロウィーンを楽しむ流れを後押ししたようだ。
コロナ禍の影響でこの傾向はさらに加速するだろう。大規模イベントは開催を見合わせ、小規模でも感染対策のガイドラインに基づく状況で行うことになる。接触機会を減らし、人との距離を確保しつつ、どのように楽しめるか。
「手話やジェスチャーを活用したハロウィーンのコミュニケーションを提案していく予定です」と語るのは、日本ハッピーハロウィン協会代表 岡本恭和氏だ。「会話を少なく接触せずに、トリック・オア・トリートや、ハッピーハロウィーンなど、ハロウィーンの常套句を体で表現するコミュニケーションに変わっていくでしょう」。
独自の文化は生かしつつ、感染対策を徹底したスタイルが、今年のハロウィーンの鍵になる。
仲間うちでオンライン飲み
外出自粛期間中のステイホームで浸透したオンライン飲み会は、ハロウィーン時にも活発になると予想される。食事については、自炊需要が高まっていることから、自宅で手軽につくれるハムやソーセージなどを使った肉料理や、簡単なおつまみが受けそうだ。
「飲み物についてはアルコール飲料だけでなく、オンライン映えするノンアルコールのカクテルやスムージーなどが好まれるでしょう。仲間が飲食している飲み物の種類や色を話題に盛り上がることもあるでしょう」と岡本氏は解説する。「インスタ映え」と同様
に「オンライン映え」がキーワードとなるだろう。
ハロウィーンの定番である仮装についても、変化がありそうだ。「オンライン飲み会や家族とのパーティーなど、仮装をしたことがない人でも、自宅なら気軽に仮装を楽しめます。また、大人数で集まれない分、仮装をした写真やダンス動画の投稿が増え、SNSの利用が活発になると予想されます」。
小規模イベントへの参加や、友人と集まる場合には感染対策をした仮装が必須になる。「例えば、仮装にあわせてコーディネートされたマスクや、顔面のメイクを見せるためにフェイスシールドの利用が増えそうです」。
海外では接触を防ぐ仮装が人気だが、着ぐるみのように距離を保つ工夫を凝らした仮装も話題になるだろう。
このように今年は、自宅ではオンライン飲み会や親しい人とのパーティー、外では感染対策を徹底した小規模なイベントが主になりそうだ。コロナ禍で、制限が多い状況だが、ニューノーマルのハロウィーンを意識して、安全に楽しみたい。