部門横断した販売・在庫・生産管理を一元化し、マンパワーの最適化に成功 上場企業に求められる「内部統制」の強化も実現

【会社概要】
会社名 株式会社ファーマフーズ
代表者 金武祚
所在地 京都府京都市西京区御陵大原1-49
設立年 1997年
URL   http://www.pharmafoods.co.jp/

 

導入の背景
目覚ましい成長の裏で、Excelでのアナログな業務管理が限界に

 1997年創業のファーマフーズは、「医(Pharmaceutical)」と「食(Foods)」の融合を目指し、健康維持やQOLの向上に役立つ機能性食品素材の開発・販売事業、通信販売事業、創薬事業を展開している。

 社員の半数以上を研究員が占める同社は、世界トップシェアを誇るGABA「ファーマギャバ」や育毛剤「ニューモ」などの新たな素材や製品を研究開発し、創業以来大きな成長を遂げてきた。

 

 同社がシステム導入を検討した当時、東証一部(現プライム市場)へのステップアップを控えた事業拡大期にあり、従来のExcelを活用した業務管理に限界が生じていた。管理部の東山課長は当時の状況を振り返り、次のように語る。
「各部門の担当者3〜4名が、それぞれExcelでバラバラに管理をしていました。データ入力や照合が複雑で負荷が高いうえ、手作業での管理による属人化も進んでいたんです。今後の成長を見据えたときに、基幹システムの導入が必要だろうという話になりました」

 

 こうした背景から、各部門でバラバラに行われていた管理を一元化し、業務効率化と省力化を実現する基幹システムの導入が急がれる状況になった。

 

導入の決め手
パッケージ標準機能の活用を前提とした、柔軟な提案への安心感が決め手に

 今後の成長も見据えた使いやすい業務管理システムを探していたものの、初めてのシステム導入で「何をどう依頼すればいいかもわからない」手探りの状態だった。

 

 複数のシステム会社を検討し、実現したいことを伝えたうえで各社の提案を受けるなかで印象に残ったのが、食品業向け「アラジンオフィス for foods」だったという。

 

 賞味期限・ロット別の在庫管理や、出来高に応じた原価の計算など、食品業界特有の商習慣にフィットするパッケージ機能や、自社の業務に合わせたカスタマイズができる点が魅力だった。

 

 東山課長は、「他社からは『一からシステムを作り込む必要がある』と言われることが多いなか、アイルさんは『アラジンオフィス』のパッケージ機能を活用しつつ、部分的に当社向けのカスタマイズをする提案をしていただき、明瞭で安心感がありました」と話す。

 さらに、「標準機能をベースにカスタマイズしていただくため、一からのシステム構築を想定した他社の提案と比べて導入までの期間が短かったことも魅力でした。事業成長にともない業務量が増え続けていたので、少しでも早くシステムを導入したい状況でした」と当時を振り返る。

 

導入の効果
システムによる販売・在庫・生産管理の一元化で、従来の作業時間が半減

マンパワーの最適化を実現

 最も大きな効果は、「アラジンオフィス」の導入により、これまで部門別でバラバラだった販売・在庫・生産管理を一元化できたことだった。

 

 従来は、受注・売上・生産といった業務ごとに、各担当者がそれぞれExcelで管理。さらにその数字を集計し、手作業で在庫表や会計ソフトへの入力も必要だったため多重に負荷がかかっていた。

 

 それらを全て「アラジンオフィス」に一元化できたことで、煩雑かつ属人化していた旧来の業務を一新。ミスなく効率的な管理が可能になったという。

 

 田中氏は、「Excelファイルがバラバラに存在していたため、業務ごとの入力データの整合性がとれておらず、毎月の締め作業に膨大な時間がかかっていたことが大きな悩みでした。また、管理が属人化してしまっており、担当者が不在だと他のメンバーではカバーしきれないという問題も深刻でした」と当時を振り返る。

 導入後の効果について、「『アラジンオフィス』の導入で、業務が劇的に効率化されました。一人あたりの業務時間は半分以上減っていると思います。現在は、当時に比べて受注件数がさらに10倍、20倍に増えているので、もし導入していなかったら今ごろは残業で帰れていなかったと思います。今では、営業のフォローなどプラスアルファの業務をできる余裕も生まれました」と実感をこめる。

 

 また、生産管理オプション機能を活用し、製品の原価管理も効率化されたという。
従来はExcelで行っていた、材料原価と出来高をふまえた原価計算を「アラジンオフィス」でできるようになったことで、ミスなく効率的な管理が可能になった。

 

こうした業務の効率化により、マンパワーの最適化にも成功した。
事業が成長する裏で人材不足が懸念されていたなか、これまでと同じ労働力で今まで以上の業務をこなせるようになったことも大きな成果だという。

 

 東山取締役は、「本来、事業拡大にともない人を増やすのが当然ですが、『アラジンオフィス』のおかげで従来の人員だけで対応できていることが非常に大きいです。これだけ業務量が増えているにもかかわらず、一人あたりの作業負担はむしろ軽くなっています」と話す。

 

担当者ごとのセキュリティ付与機能を活用し、上場に向けた「内部統制」の強化を実現

 また、当時、東証一部へのステップアップを目指すなかで監査法人からExcelによる管理の弱点やリスクを指摘されていたことも、導入前の大きな課題だった。

 

不正やミスを防ぐため、各担当者が然るべき権限以上のデータを閲覧・操作できないよう内部統制を確立することが求められていたという。

 

「アラジンオフィス」では、ログイン担当者ごとに、各メニューにおける「使用」「登録」「削除」「印刷」のセキュリティ権限を細かく設定することができる。

 

同社はこの機能を活用することで、内部統制について抱えていた課題を解決できたという。

 東山取締役は「経理部門の担当者以外が請求・支払メニューを閲覧できないように設定するなど、『アラジンオフィス』を活用することで監査上の課題をクリアすることができました。監査の際には、セキュリティ設定状況の帳票をワンクリックで出力できるため、適切に内部統制が運用されていることを即座に証明できています」と語る。

請求書・納品書をWeb化。多忙だった締日の業務を、5~6時間も削減

 さらに「アラジンオフィス」の導入を機に、同システムと連携可能なラクス社の電子請求書発行システム「楽楽明細」を導入した。これまで時間や手間がかかっていた請求書・納品書の郵送を、Web上でのデータ送信へと切り替えたことで、大きな効果を感じているという。

 

 経理課の堀次氏は、「現在、約8割の得意先への請求書発行をWebに切り替えています。印刷・押印・封入・郵送といった工程がすべて不要になり、本当に便利になりました。これまで、一番忙しい月初の請求書発行は丸一日がかりで10時間近く作業していましたが、今では5~6時間も短縮でき、負荷が半減したほどです」と話す。

 さらに、「これまでは郵便局の締め時間を気にしながら作業を終えなければならないプレッシャーがありましたが、焦らず正確に対応できるようになったことも嬉しいです」と笑顔を見せる。

 

今後の展望
研究開発力を武器に、社会に大きく貢献するステージへ

 同社の躍進はまだまだ止まらない。2023年、同社が研究開発を進める新たな事業が、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「バイオものづくり革命推進事業」に採択された。

 

 このビッグプロジェクトに採択されたのは、“タマゴの殻の薄皮(卵殻膜)を応用したアップサイクル”事業だ。これまでは廃棄されるしかなかった卵殻膜から、新たな価値を創造できると注目を浴びている。

 

 東山取締役は、「この新規事業においても、『アラジンオフィス』の活用を期待しています。汎用性があるシステムなので、取り扱う商品やサービスが変化しても、現在利用している機能をベースに活用できるだろうと考えています」と話す。

 

 圧倒的な研究開発力を武器に、持続可能な社会に貢献すべく、新たな事業領域に挑む同社。
「アラジンオフィス」の活用で業務を効率化し、働く人材の力を最大化することにより、ファーマフーズにしか生み出せない新しい価値を世界に提供しつづけていく。

 

 

 

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株式会社アイル マーケティング企画
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