ほんの少しだけ 地球を救えるバナナ

「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現に向けた「The Dole Promise 」を表明するドールは、「バナナエシカルバリューチェーンプログラム」を展開する。その活動の第一弾として、フルーツロスとプラスチックごみの削減を目指したバナナの「量り売り企画」と、バナナの皮など家庭で発生する生ごみを活用した「コンポスト企画」を実施し注目を集めている。

量り売りで食品ロス削減目指す

 ドールは、日本の「三方よし」の考えに基づいた「The Dole Promise」を策定し、これに沿った企業活動に注力している。そんな中で「フルーツロス削減」「プラスチックごみの削減」を目指すのが「バナナエシカルバリューチェーンプログラム」。

 日本で最も消費されている果物の1つであるバナナはひと房ずつプラスチック袋に包装して販売されていることが多いが、4~5本の袋入りの規格は、「家庭内で余って食品ロスにつながってしまう」「プラスチックごみの分別が手間」といった声があった。今回の「量り売り企画」では、袋包装しないバナナを必要な量だけ量り売りで販売し、家庭での食品ロスやプラスチックごみの削減を目指す。これまでの袋入りバナナは約30年前にドールが開発した規格だが、プラスチック包装の廃止へとつなげ、地球ファーストの姿勢を示すために「量り売り企画」を推進していく考えだ。


 青果での食品ロスの改善やSDGsの取り組みは実現が難しいといわれてきたが、ドールが専用秤やバーコードのラベル印刷などの環境を整えたことで、6月より主要スーパーチェーン11店舗で量り売り企画がスタートし、今秋から随時他の地域へも拡大していく予定。

コンポストでバナナの皮を堆肥へ

 また、「量り売り企画」に参加した応募者の中から選考で、バナナの皮など家庭で発生する生ごみを活用した「コンポスト企画」を実施する。「量り売りバナナ」を含む税込み1000円以上のレシートでWEBから応募ができ、当選者にはLFCコンポストのセットが送られる(右写真)。3カ月ほどかけて堆肥ができたら家庭菜園で使用するか、指定の培土製造会社に送ると果物や野菜がプレゼントされる。フルーツロス削減を目指すドールの課題と、家庭の生ごみを減らしたいという消費者の願いを共に実現する企画だ。

 同プログラムは環境省の「令和4年度 地方公共団体及び事業者等による食品廃棄ゼロエリア創出の推進モデル事業等」に採択されている。また「令和4年度食品ロス削減推進表彰」において、「環境事務次官賞」を受賞。「量り売りを通して消費者に新たな価値の発見を促す波及効果」が高く評価されている。このプログラムは、生活者や小売店、企業がパートナーシップを組み推進することで、人や社会、地域、環境などに優しいエシカルな取り組みが広がる可能性を秘めている。同社はこのプログラムの推進でその価値を繋いでいきたいと考えている。

 

 

株式会社ドール
https://dolesunshine.com/

プログラムサイト
https://www.dole.co.jp/special/ethicalvaluechain