インドカレーの登場で 熱いブームの兆しあり

 スパイス料理研究家であり、タレントでもある印度カリー子さんは、普段は自炊派。しかし多忙だった学生時代、久しぶりに手に取ったレトルトカレーに衝撃を受けます。幼少期の記憶のレトルトカレーとは比較にならない進化を遂げていたから。その衝撃の進化とは? レトルトカレーの最新事情や新たな楽しみ方をお伺いします。


品質も種類も一気に進化。今レトルトカレーが熱い!

 最近のレトルトカレーは本当に完成度が高く、レストランで提供されるカレーと遜色ありません。中にはそれ以上の商品も。また欧風カレーに加えインドカレーも登場。マニアックな味などバリエーションも一気に増えました。


 インドカレーは肉以外に魚、豆、野菜など具材の種類の豊富さが特徴。このインドカレーをベースに、地域の名産品を加えたご当地カレーもかなり増えています。インドカレーの良い点は素材が生きること。例えば、カキ。具材の調和を重視した煮込み料理である欧風カレーをベースにすると「カレー味のカキ」という印象になりがち。しかし素材を1つ選びスパイスでいためるインドカレーなら、素材の味が立つまさにカキが主役のカレーにできます。

 

スパイス、チーズなど プラスαで、もっとおいしく

 インドカレーに辛みが欲しいとき、私がよく使うスパイスは「チリペッパー」。レンジで加熱すると甘みと深みがグッと増します。今注目しているのは「カスリメティ」。日本で人気のバターチキンやひよこ豆、ホウレン草のカレーなど北インドのカレーと相性のいいスパイスです。店頭ではまだ見かけませんが、オンラインショップでは購入できます。ブームになりそうですね。


 欧風カレーは、チーズとバジルをプラスして洋食風にするのが好き。お皿にスライスチーズを敷いて熱々のカレーをかけたり、カレーにピザ用チーズを載せてレンジで加熱したり。チーズってなんて合うんだろうと毎回感動するおいしさです(笑い)。


 最近のレトルトカレーは味が濃いめなので、鶏肉やひき肉をフライパンでいため、そこへカレーを入れて温めることも。肉がパサつきやすいレトルトカレーの弱みも生肉の追加で解消。味の濃さもちょうどよくプリッとしたお肉は食べ応えがあります。インドカレーなら薄味のコールスローなど野菜を一緒にお皿に盛り、ご飯とカレーと混ぜながら食べるのがお勧めです。

 

お正月の新定番に “餅カレー”はいかが

 最近は100㌘程度の小さいポーションも増え、晩酌などのシーンにも重宝します。晩酌なら、ご飯ではなくフランスパンを。油分が少なく相性がいいです。カンパーニュ、ライ麦パン、インドのチャパティに素材が近い全粒粉パンもよく合います。

 

 ぜひお勧めしたいのが“餅カレー”。お正月、おせち料理の味に飽きるとスパイシーでパンチの効いた味が恋しくなります。そんなときはお餅にカレーを合わせます。本当においしいんです。きな粉、あんこ、しょうゆ、カレーと食べ比べなども楽しそうですね。

 

 


カリー子さんから売り場へ

もっと売れる! 店頭アイデア

1.“自分の欲しい”を選べるチャート

 種類が多いと選べる楽しみはあっても選びづらいのが難点。そこでチャートの掲示はどうでしょう。10種類程度ならイエスノーチャートで必ずどれかにたどり着くように。それ以上なら甘み・辛さ・本格派など軸を決めたレーダーチャートで分類。自分の欲しいカレーを見つけやすくなります。 

 

2.“誰かのための”ギフトセット
 最近はパッケージがおしゃれなのでギフトセットもいいですね。一般的に自分のためでなくプレゼントなら財布のひもがゆるみやすい傾向もあります。1‚000円セット、2‚000円セットなど自由に組み合わせを選べるようにしても楽しいです。