環境貢献型のスーパーマーケットで、トレーを使わないノントレー包装が広がっている。活用されているのは、計量包装システム総合機器メーカーのイシダ(京都市左京区)が開発したノントレー包装機「NTP―UNI」。「食品トレーは不要」という主婦の声から誕生した環境貢献型の包装システムだ。従来のトレーパックに代わり、フィルムのみで生鮮食品などを包装するスタイルが、期待通り主婦層の支持を集めている。
「NTP―UNI」をいち早く導入した都内のスーパーマーケットでは、1日約800パックの食品をノントレーで包装。ショーケースの約50%に相当する量で、売り上げも好調に推移しているという。
同店は以前からビニール袋に手作業で食品を詰める、いわゆる巾着(きんちゃく)型のトレー無し販売を行ってきた。しかし、作業に手間がかかるうえ、きれいに仕上げるためには作業者の熟練が必要だっ た。「NTP―UNI」の導入で、作業効率は大幅に改善。従業員の誰でも簡単に見栄えのよいノントレー包装ができるようになったという。
関西のスーパーマーケットも「NTP―UNI」を利用している。同店は実験的に、同一商品をトレー包装とノントレー包装で販売。その結果、ノントレー商品が圧倒的な支持を集め、生活者の環境意識の高さを改めて認識することになった。
同店の顧客を対象にイシダが行ったアンケート調査では、「価格が同じならノントレー商品を選ぶ」との回答が75%を占めた。透明な専用フィルムで包装された商品は、従来のトレー包装では見えない商品の裏側まで確認して購入できる。その安心感も評価につながったようだ。レジ後方のごみ箱に捨てられるトレーが減り、店内がきれいになったとの声も聞かれた。
「ノントレー包装の対象商品を拡大してほしいとの意見も多かった」と、イシダのマーケティング室。「そのまま冷凍・冷蔵できることや、開封のしやすさなど、家に持ち帰った後の利便性に気付いていない顧客もいる。売り場でのアピールや包装特性を説明することで、まだ支持率は上がる」と話している。
廃棄物の削減にも効果を発揮する。同社によれば、ノントレー包装にすることで廃棄物総量を従来の10分の1以下に抑えることが可能。また、二酸化炭素(CO2)排出量も約35%減らせるという。
環境貢献というグローバルな視点、家庭ごみを減らすという生活者の視点、作業効率の改善という店側の視点を商品開発に生かしたノントレー包装機。今後も導入台数を伸ばしていきそうだ。
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エレベーターのメンテナンス・製造・リニューアル工事において、独立系企業としては最大手のSECエレベーター(東京・台東)は、エコ事業の一環として発光ダイオード(LED)照明の製造・開発・販売に着手した。40年以上にわたり、流通業をはじめとする自社の顧客企業にエレベーター・エスカレーターなど昇降機関連のコストダウン提案を実施してきたが、今後、照明・電気料金分野でのコスト削減提案も併せて行っていく。
LED照明に切り替える最大のメリットは、電気料金の削減によるランニングコストの低減。ハロゲンランプなどをLED照明に切り替えると、一般的に消費電力は5分の1以下になる。LED照明の特徴である「熱を発しない」ことを考慮に入れると、無駄な空調コストも削減され、大幅なコストダウンが期待できる。東京都による「総量削減義務と排出量取引制度」の対象事業者にとっては、省エネ化による効果も見逃せない。
ランニングコストの削減が期待できるLED照明だが、SECはリースなどの手法を組み合わせることで「導入コストをゼロに抑える」提案も実施、LED照明の普及を進めたい考えだ。
省エネ設備・機器の導入効果を最大化し、環境経営の成果を上げるためには、従業員の意識改革など運用面の改善が欠かせない。最近ではエネルギー使用量の「見える化」などを通じ、現場の意識向上を支援するサービスが多数登場している。
環境経営戦略総研(東京・千代田)の「見えタロー」は、電気使用量をリアルタイムで可視化し、従業員の意識改革を促してエネルギーコストの最適化を目指すマネジメントソリューション。流通・小売業を中心に全国3400カ所以上の店舗・事業所で導入され、成果を上げている。
同社によれば、年間の削減総電力量は5.1億キロワット時以上、削減総電力料金は76.5億円以上、二酸化炭素(CO2)排出削減量は20万トン以上に上る。導入先により差はあるものの、年平均8~10%の省エネに成功している例が多く、中には2年間の累計で削減率20%以上の実績を上げた企業もあるという。初期投資の回収期間が平均約1?2年間と短いのも特徴だ。
「見えタロー」は導入先の電気使用量を10分ごとに計測するとともに、過去の使用量との比較や省エネノウハウなどをインターネットで提供。目標使用量を超過しそうな場合に警報メールを配信するなど、現場に気付きと自発的な省エネ努力を促す。
同時にeラーニングなどを利用した独自のコスト意識醸成プログラムや現場実践指導、24時間体制のサポートセンターなどトータルな支援を実施。きめ細かいサポートで継続的な取り組みを後押しする。「スマートレポート」サービスを併用すれば、省エネ法などに対応した提出書類を簡単に作成できるのも特徴だ。
従業員の意識改革は省エネ以上の効果をもたらす。「見えタロー」の導入企業からは、「物を大切にする習慣が組織につき、エネルギー以外のコストも削減できた」「現場に経営感覚を持った従業員が増えた」「号令をかければ、動ける組織になった」などの声が聞かれる。電気使用量の削減努力をきっかけに現場と経営層の意識差が縮小、組織の活性化と体質強化につながっているようだ。
環境経営には持続性が求められる。従業員の自発的な行動を喚起する運用面の改善は、今後ますます重要性を増していくだろう。

168枚の太陽光発電パネルを店舗入り口の壁面に設置した
「スーパービバホームちはら台店」
流通・小売業の環境対応が進むにつれて、エコストアの出店が加速している。
住生活グループ傘下でホームセンターを展開するトステムビバ(埼玉県上尾市)は、環境に配慮した店づくりと運営を行うエコストア1号店「スーパービバホームちはら台店」(千葉県市原市)を9月15日にオープンした。ホームセンターの本格的な環境配慮型店舗は珍しく、顧客や業界から大きな注目を集めている。
同社は住生活グループが環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の取得に動き出したのを機に、社内に環境室を設置。8年前から環境問題に取り組み始め、廃棄物の削
減、店舗周辺の清掃、エコ空調の導入などを進めてきた。
今年4月には住生活グループが新ブランド「リクシル」を立ち上げ、太陽光発電などエコ発電システムの構築・販売を行う新会社リクシルエナジー(東京・中央)を設立。グループ全体で環境対応が加速する中、エコストアのモデル店として「ちはら台店」をオープンした。
同店は総売り場面積約1万5600平方メートル。投資額は従来の同規模店とほぼ同じだが、工法などを工夫して建築コストを縮減、エコ設備の充実に回した。
同店の環境配慮は3つの柱で構成されている。「エネルギーエコ」は、自然エネルギーの活用と消費エネルギーの低減を目指す取り組み。例えば店舗正面のエントランスゲートに太陽光発電パネルを設置、発電した電力を店内で使用する。

ホームセンターで初めて無水小便器を採用。水を流す機構部がなく、シンプルなデザインで掃除もしやすい
店内のトイレには、ホームセンターで初めて無水小便器を採用。使用時の洗浄に水をまったく使わないため、年間約800立方メートルの節水、浄水場で浄化する際に発生する二酸化炭素(CO2)排出量を約365キログラム低減できるという。
そのほか霧の気化熱を利用するミスト空調システムや、屋根面に自動的に打ち水をする冷却システムなどを導入。店内の冷房効率向上を図る。
また「リサイクルエコ」は資源の再利用などを通じて節約・有効活用を促す取り組み。店頭に資源回収ボックスを設置して乾電池や蛍光管などを回収するほか、駐車場には廃棄プラスチックを再利用した車止めを導入。トイレの床材や腰壁には再生材を活用した。月に1度、店舗周辺の清掃を行うグリーン活動も計画している。
さらに「エコリフォーム」として顧客のエコ活動を商品やサービスで支援。安心、安全、快適で経済的なエコリフォームの提案などを行う。販売面ではエコ商品を積極的に展開するほか、ねじなどのばら売りや、カーペットなどのカット売り、簡易包装などを推進する。
これらの取り組みで同店は既存店に比べ年間約250トンのCO2削減が可能だという。同社環境管理室は、ホームセンターのエコ化には取り組み余地が大きく残されていると判断。既存店における環境活動を推進するとともに、取り組み水準を高めたエコストアの出店拡大を目指す。
手軽にエコ活動に参加したいとの生活者の声を受け、買い物を通じて環境対策に貢献できるエコ製品の開発が活発化している。
企業向けに雑貨の企画・製造・販売を行うトレードワークス(東京・渋谷)は、天然素材やリサイクル素材を活用したエコ雑貨を自社ブランド「マークレススタイル」にて展開。リサイクルレザーを使用したカードケースやフォトフレームなど、文具からインテリア雑貨まで多彩なエコ製品をラインアップしている。
生活者が身近に取り組めるエコ活動として普及が進むエコバッグには、綿100%の無漂白素材や再生PET繊維を使用したエコマーク付き製品、オーガニックコットン(有機栽培綿)を使ったバッグ、折りたたんでコンパクトに携帯できるタイプなど、素材や形状にこだわった製品をそろえる。

同社が扱う エコ商品の一例
エコ素材として注目されるラバーウッド(ゴムの木)の廃材を再利用した製品もそろえる。ラバーウッドから採れる樹液は、天然ゴムとして塗料などに使われる。樹齢20年を過ぎるころから収量が低下し、樹液が採取できなくなると伐採。廃材はそのまま廃棄・焼却処分されている。
そこで同社は、ベトナムのラバー公団管理下の資材を使用。ラバーウッドの廃材を再利用した製品を、ステーショナリーからインテリア雑貨まで、暮らしに癒やしをプラスするエコロジーアイテムとして展開している。ラバーウッドの木目はほぼまっすぐで美しく、すべすべした肌触りが心地よい。上質なエコロジーグッズとして人気を集めている。
木材に比べ成長が速い竹を使用したはしも開発した。「マイ竹ばし」として持ち歩くことで、割りばしなどを使い捨てないライフスタイルを提案する。竹素材はしなりに強く、表面が滑りにくいため使いやすい。軽量で携帯しやすいのも特徴だ。
生活者の環境意識に応えるエコ製品。豊富なラインアップを生かすことで、他店との差別化や競争力の強化などにも活用できそうだ。
環境への配慮は特別なものではなく、当たり前のものとして生活者の暮らしに根付きつつある。インターネット調査会社のマクロミル(東京・港)が実施した「2009年環境意識に関する調査」によれば、普段の生活の中で環境保護を意識している人は82・8%。無駄を省くなど節約志向が環境対策を促している側面も強く、環境に良い商品は節約につながるので選びたいと考えている人は53.6%に上った。
生活者はどのような行動や商品が環境保護につながると考えているのか。同社の「第2回エコ(節約&環境)に関する調査」によれば、71.1%がエコバッグの利用と回答。そのほか、省エネ家電への切り替えが68.8%、電球型蛍光灯や発光ダイオード(LED)照明への切り替えが68.0%、マイはし・マイカップ・マイボトルの利用が64.8%、訳あり商品の購入が58.7%、エコマーク商品やカーボンオフセット適用商品の購入が46.6%などとなった。
こうした生活者の環境行動を後押しするため、環境負荷の小さい商品を選ぶ「グリーン購入」を促す取り組みも盛んに行われている。
例えばグリーン購入ネットワーク(GPN)と東京都は共同で、「買うからはじめるエコ」キャペーンを実施。小売店と協力し、環境に配慮したエコ商品の購入促進に取り組んでいる。
具体的には、食品や衣類など生活に欠かせない商品を対象に、店頭販促(POP)広告などで環境配慮ポイントを分かりやすく表示。生活者にグリーン購入を呼びかけるとともに、商品選択への影響を検証する。
8~9月には、紳士服量販店などでキャンペーンを実施。環境にやさしい素材を使用したものや、省エネにつながるデザインの商品に表示をつけて販売した。10月からはインターネット通販やコンビニでもキャンペーンを展開。商品選択への影響など検証結果は、エコ商品の開発や売り場でのPR方法の検討などに活用できるようにするという。
エコ商品の普及やグリーン購入の定着に流通・小売業が果たす役割は大きい。身近な買い物からエコを促す取り組みの活性化に、期待が寄せられている。
NEC(東京・港)は11月11、12日の2日間、自社総合イベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2010」を開催。展示や講演を通じて課題解決に役立つ情報を発信する。会場は東京・有楽町の東京国際フォーラム(事前登録制・無料)。
展示ではクラウド関連サービスのほか、エネルギー消費を監視・制御するシステムなど省エネをサポートする各種ソリューションを出展。今後普及が見込まれる電気自動車(EV)用の充電器なども出展され、環境に配慮した社会を支えるさまざまなソリューションを体感できる。
また、クラウド型で提供されるホテル基幹システムや電子商取引(EC)サイト構築・運用サービス、会員管理やポイント管理・分析などを統合的に提供する顧客情報管理(CRM)サービス、流通業のグローバル進出を支援するPOS(販売時点情報管理)ソリューションなど、流通業が抱えるさまざまな課題を解決するソリューションが出展される。
小売業では、省エネ機器の導入など温暖化ガス削減に向けた取り組みが進められている。しかし、エネルギー使用の実態把握や分析に基づいた対策、排出削減に向けたサプライチェーン(SC)全体での協働は不十分だといわれている。
経済産業省の「環境配慮型小売(エコストア)の在り方に関する研究会」がまとめた中間報告は、こうした課題を踏まえて、小売業が目指すべきエコストア像を示した。
報告書では、エコストアを「環境負荷の削減に向けて、明確な活動方針を定め、実行する小売・店舗のこと」と定義。要件として①環境への取り組みを通じて消費者に「買い物の楽しみ」という価値を提供していること②徹底した排出削減・環境負荷低減を実現していること③同業他社・取引先・消費者・地域と協働し、SC全体の環境負荷低減の主体になるとと
もに、消費者の意識・行動変革に貢献していること④温暖化ガスとコスト双方の削減を同時に実現することで、新たなビジネスプロセスを構築していること――などを挙げた。
その上で、エコストアを目指す小売業が行うべき環境対策を例示。店舗活動に伴う環境対策では、省エネ設備・機器の導入のほか、店舗別・機器別・時系列で消費エネルギーの「見える化」を図ることや、環境配慮型商品の販売などを求めた。
また、消費者と協働する環境対策では、環境配慮型商品の店頭訴求力向上と購買促進、参加型環境教育の実施やマイバッグなど参加型環境行動の促進、地域社会と連携した環境対策の実施などを提案。小売り各社による先進的な取り組み事例も紹介した。
さらに、SC上流と協働する環境対策として、消費者のニーズに応える環境配慮型商品の共同開発や環境負荷の小さい効率的な物流網の構築、商品の二酸化炭素(CO2)排出量の「見える化」を支援することなどを求めた。
そのほか、エコストアの評価制度や具体的な成功事例を関係者で共有する仕組みづくりの必要性にも言及。SCの上流と下流を結ぶエコストアが果たす役割への期待は大きい。

複数のラベルを大量に使用する物流などの現場ではラベル台紙の廃棄量が多く、処分のコストや手間が負担になっている。環境保全の観点からも、ごみ台紙の削減は避けて通れない課題だ。
そこで自動認識システム大手のサトー(東京・目黒)は、両面印字できるラベルプリンター「スキャントロニクスGN412T」と台紙を不要にした専用ラベルを開発。環境配慮型製品として注目されている。
同プリンターは印字ヘッドを上下に搭載。ラベルの表と裏に同時印字できる。自動給紙機能も備えており、最初の1枚から最後の1枚まで無駄なくきれいに発行できる。
専用ラベルは、2枚のラベルを張り合わせて台紙を不要にした「ノンセパコンビラベル」。粘着面ののり部分が重ならないように工夫されており、印字後に張り合わせた部分をはがすことで2枚または広げて1枚のラベルとして使用できる。
同プリンターはダイレクトサーマル(感熱)方式のためインクリボンも不要。ごみを出さず環境にやさしいだけでなく、台紙やリボンの処分にかかっていた手間やコストを削減できる。
両面印字できるメリットは大きい。同じレイアウトのラベルなら、1回の両面印字で2枚のラベルを作成可能。作業効率を大幅に向上できる。表面と裏面に異なる情報を印字し、広げて1枚のラベルとして使用することも可能だ。
想定される利用シーンも幅広い。例えば卸売業や通販業などの物流現場では、ラベルの片面に商品の送り先、別の面に商品の明細や領収書などを印字する利用法が考えられる。食品加工などの現場で商品ラベルと原材料ラベルを同時に発行すれば、張り忘れや張り間違いの防止にもつながるだろう。
計量包装システム総合機器メーカーのイシダ(京都市左京区)が開発したトレーを使わない包装システム「NTP―UNI」が話題だ。
「家庭ごみの約6割が包装材といわれる現代。平均的4人家族で消費される食品トレーは1カ月で約90枚」と、同社マーケティング室。
食品トレーの処分方法は自治体によって異なるが、多くの場合、洗浄・乾燥後に指定の方法で回収・廃棄されている。生活者からは「面倒だ」「使い捨てでもったいない」など、不満の声が上がっていた。
「NTP―UNI」は、「食品トレーは不要」という主婦の声から誕生した環境貢献型の包装システム。従来のトレーパックに代わり、フィルムのみで生鮮食品などを包装する。
「鶏モモ肉、ミンチ、豚薄切り肉、塩干魚類など、さまざまな食品の包装に対応できる」(同マーケティング室)。透明感のある専用フィルムで包む仕組みで、見栄えよく包装できるよう工夫されている。
ノントレー包装された商品は、かさばるトレーがないため、家庭で冷凍・冷蔵保存する際に庫内のスペースを取らずに済む。各種品質表示ラベルを付けたまま保存できるメリットもある。導入したスーパーマーケットでは、多くの来店客から「精肉類は冷凍するのでノントレーでいい」「主婦にはありがたい」「以前から待ち望んでいた」などと好評を得たという。
廃棄物の削減にも効果を発揮する。同社によれば、ノントレー包装にすることで廃棄物総量を従来の10分の1以下に抑えることが可能。また、二酸化炭素(CO2)排出量も約35%減らせるという。
生活者と社会のニーズに応えるとともに、廃棄やリサイクルにかかるコストを大幅に削減できる同包装機。同社は今後、全国のスーパーマーケットや小売店に導入を提案するとともに、消費者に対しても環境貢献効果を訴求していくという。優れた環境貢献型製品として、普及拡大に期待が寄せられている。
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OKIネットワークインテグレーション(埼玉県蕨市)は、電力使用量などの測定・把握が可能な環境情報収集サービス「Webセンシング」を刷新して提供を始めた。
Webセンシングは、環境情報を計測するためのセンサーなどをオフィスや店舗に設置し、インターネットを通じて各拠点のデータを計測・収集するソフトの期間貸し(ASP)サービス。エネルギー使用量などの実態を全社的に把握・共有することで無駄を省くよう促すとともに、改正省エネ法に適切に対応できる体制づくりを支援する。
提供を始めた新版は、拠点に届く電力などの検針票を見て、ユーザー自ら使用量などを入力できる機能を追加。エネルギー使用量が少なく手作業でも情報管理できる拠点を想定し、専用機器を設置しなくてもデータの記録・保存ができるようにした。ASP型で初期費用を抑えながら小規模拠点にも導入できることから、全社的な環境情報の一元管理を容易に実現できると期待されている。
また、収集したデータを床面積や生産量など単位ごとに表示する機能も搭載。エネルギー効率が劣る拠点を正確に把握できるため、改善が必要な施設に集中的な対策を講じることができる。ピーク電力のトレンド分析など収集データの分析機能も充実しており、より効果的な省エネ対策を可能にする。

日本フランチャイズチェーン協会
副会長
横尾 博氏
全国に約4万3000店、130万人を超える雇用を創出しているコンビニエンスストア業界。社会に与える影響の大きさから、環境対策をリードする役割が期待されている。
そこで、業界団体である日本フランチャイズチェーン協会(東京・港)は自主行動計画を策定。2008~12年度の平均で、店舗あたりのエネルギー消費原単位を基準年度(1990年度)比23%削減する目標を掲げた。
「08年度は19・9%の削減に成功した。順調に削減が進んでいるとみている」と、同協会副会長の横尾博氏(=写真)は語る。
10年度までに00年度比35%減の目標を掲げたレジ袋の削減も進んでいる。09年度は32%の削減目標に対して33・1%の削減を達成したという。
先端技術の導入にも積極的だ。
「昨年度は太陽光発電を154店に設置し、20~30店の設置目標を大きく上回った。12年度までに4500店に導入する目標を掲げている発光ダイオード(LED)照明も、4194店で設置を完了した」(同氏)
そのほか、電気自動車は12年度までに200台の導入目標に対して49台、充電設備も100基の設置目標に対して5基の設置を終えたという。環境問題と正面から向き合うことで、着実に成果を上げている。
企業の省エネ対策を支援する制度が充実している。例えば新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業」を公募中。高効率なエネルギーシステムを住宅・建築物に導入する場合や、エネルギー設備の適切な運用・管理を行うための「BEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)」を導入する際、費用の一部を補助する。建築物の場合、消費エネルギー量を25%程度削減できることなどが条件となる。
中小企業を支援する優遇税制もある。省エネ設備などを取得し、その後1年以内に事業に利用した場合、①準取得評価額(計算基礎となる価額)の7%相当額の税額控除②普通償却に加えて基準取得額の30%相当額を限度として償却できる特別償(条件により即時償却も可能)――のいずれかを選択できる制度などだ。
そのほか、高効率空調機を導入する経費を一部補助する制度や、特定機器の導入資金を特別利率で貸し付ける制度、自治体による補助・支援制度などもある。
支援制度の公募は突然発表される場合も少なくない。公募情報を提供しているサイトなどもうまく活用しながら、日ごろからこまめに情報を収集したい。制度の詳細は、各公募機関や専門家などに確認のこと。
高効率な設備機器を導入するなどハード面の整備だけでなく、環境に配慮したエコ商品の販売などソフト面の取り組みに力を入れる小売業が増えている。消費者の環境意識は高まっているが、エコであることだけでは購買に結び付きにくい。小売り各社は知恵を絞り、消費者を巻き込むしかけを模索している。
エコ商品の販売には、消費者を巻き込む工夫が必要だ。例えば「電気代や水道代を節約できる」などお得感を演出。家計にもやさしい商品であることを訴求する。容器包装が減量化されている商品に「無理なくごみが減らせる」などと推奨POPを付け、簡単にエコができる点をアピールする方法もある。
エコ商品を前面に並べたり、緑色を基調にレイアウトを統一したりするなど、売り場づくりも工夫したい。その商品を購入することがなぜエコにつながるのか、貢献の効果を分かりやすく解説する必要もあるだろう。
"手軽さ"も重要なキーワードだ。例えば、購入者の同意のもと販売額の一部を環境保護団体などに寄付する商品が支持を広げている。少額の買い物でも誰かのためになればうれしいと考える消費者は多く、普段の買い物で社会貢献できる手軽さが受けている。
消費者参加型のエコプロジェクトもある。例えば大手菓子メーカー各社は共同で、商品の二酸化炭素(CO2)排出量を表示するカーボンフットプリント(CFP)の普及に向けたキャンペーンを実施している。消費者は、国内で森林保護活動を展開している4事業から支援したいプロジェクトを選択。対象商品についているCFPマークを専用用紙に張り付け、CFPに関するアンケートに回答したうえで応募すると、CFPマーク1枚につき2円を支援できる。
エコ商品の購入者は、貢献の成果にも注目している。取り組み結果などを消費者にフィードバックする仕組みづくりも必要だろう。









