第4回 転換率について

2014.3.13

JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会 
代表理事

川連一豊

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 Eコマース、ネット通販は、現在革命が起きていると言われています。
 経済産業省の「平成23年度我が国情報経済社会における基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」の結果、2012年は9.5兆円を超える流通額を上げました。野村総合研究所の2014年度版ITナビゲーターでは2018年に20兆8000億円を超える流通額を予想しています。
 そんな中、2013年にはYahoo!ショッピングの無料化の登場、無料カートシステムの台頭、オムニチャネル化、大企業のEコマース・モール連携、さらにEコマースでは無視できないGoogleの検索の動向などなど、さらにソーシャル、スマホの拡大でどうなっていくのか?このコラムでは、 2014年にEコマースで起きること、何が大事なのかをシリーズで提示していきます。

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サイトの転換率とページの転換率について

 ネットショップの転換率を考える場合、売上の公式を頭に入れて進めていきましょう。

 売上の公式

 売上=アクセス数×客単価×転換率

 

 ・アクセス数はネットショップに来店してくれたユーザー数

 ・客単価はネットショップで購入した一人あたりの平均購入額

 ・転換率は来店してくれたユーザーが購入してくれた率です。コンバージョン率とも言います。

 

 例)コンビニエンスストアでお弁当とお茶で1000円分を購入する場合

   アクセス人数100人×客単価1000円×転換率100%=100,000円の売上

 

   ネットショップで同じ売上にするためには客単価は同じで転換率1%とすると

   アクセス人数10,000人×客単価1000円×転換率1%=100,000円の売上

 

 この式のようにネットショップは1万人のユーザーに来てもらわないと同じ10万円の売上にはならないということです。しかし、ネットショップの平均客単価を7000円として計算すると

 

     アクセス人数1,428人×客単価7000円×転換率1%=約100,000円

 

とアクセス人数は1万人まで集めなくても1400人程度のアクセス人数で同じ売上になります。

 

 ネットショップの転換率は平均1%〜2%程度です。つまり100人来て1人か2人が購入していくということです。オープン直後のネットショップはこの1%にもならないことがよくありますが、事業がうまく進んだ場合にはページ転換率が40%を超えることもあります。このページ転換率は、商品ページ毎の転換率を指しています。先ほどの1%程度の転換率はサイト全体の転換率となります。転換率の話をする場合、サイト全体の転換率なのかページごとの転換率の話をするのかでまったく違ってきますから注意しましょう。

 

 サイト全体の転換率 

   トップページや情報ページ、プレゼントページ、商品ページなど

   サイトすべてに訪問してきたアクセス人数の転換率

 

 ページごとの転換率

   商品ページやお問い合わせページなどそのページに訪問してきたアクセス人数の転換率

 

 例えば、サイト全体の転換率が2%で、プレゼントキャンペーンや読み物系の情報ページを作成した場合、宝探しゲームなどを行った場合には、アクセス人数は増加しますので転換率は落ちていく傾向になります。

 

 ページごとの転換率の場合には、広告やメルマガから直接商品ページへ飛んできて、そのまま購入することが多いため、ページ転換率は上がる傾向になります。TV番組との連携する場合にはトップページへ誘導されることもありますが、出来る限り網を張って商品ページ直接来ていただけるよう工夫をしていきます。この網を張る方法はいくつもあります。例えば、リスティング広告で考えられるキーワードをすべて登録し、お客様を逃さないようにする。ブログにTV番組収録時のコンテンツを載せることで検索した時にお客様がサイトにたどり着けるようにするなどたくさんアイデアがあります。

 

 

転換率を改善する5つのチェック項目

 転換率が1%未満だった場合には、まずは1%をキープできるようにする必要があります。この改善は下記の5つをチェックする必要があります。

 

 ・わかりやすい画像が複数枚あるかどうか?

 ・送料について書かれているか?

 ・返品情報が書かれているか?

 ・同梱出来る商品があるかどうか?

 ・レビューはすぐにチェックできるか?

 

 この5つを整えた上で、最近で言えば「今でしょ!」で、買うなら今ですよ!という「出口のキャッチコピー」が必要です。この「今でしょ!出口のキャッチコピー」は、企画の3つ乗せを意識してみてください。

 

 例えば

 ・今なら送料無料

 ・今だけおまけ付き

 ・さらにポイント5倍

 こんな感じです。

 

 サービスしにくい場合もあると思います。その場合には「限定感・希少性」「苦労のバックストーリー」「権威付け」「第3者評価」を使います。特に「第3者評価」のお客様の声からベネフィットがあるキーワードがあればそれを使用します。お客様の声というのはネットショップ内のモチベーションにもなりますし、お客様の背中を押してくれる魔法の言葉です。お客様の声を集めていない店舗さんはぜひ集めていただき、もうすでに集めている場合には、お客様の声の中からベネフィットキーワードになる言葉をぜひ探してみてください。

 

 

ページ転換率の因数分解をしてみましょう!

 ネットショップの運営で各ページの転換率を見る場合、もう少し因数分解してみましょう。それはどの入口から来ているか?です。

 例えば

 ・リスティング広告

 ・検索

 ・メルマガ

 ・アフィリエイト

 ・広告

 ・Facebook

 ・Twitter

 ・ブログ

 ・TV

 ・雑誌 など

 

 どこからユーザーがネットショップを訪れ転換したのか?それとも離脱してしまったのか?を調べていきます。ランディングページをたくさん作れる余裕があれば媒体ごとにランディングページがあると分析しやすいです。ランディングページを100ページ以上作っているネットショップもあります。

 

 また、サイトに訪れてくれたユーザーが何日で転換してくれているかも注意するところです。商品によっては1ヶ月以上経ってからようやく購入してくれる場合も有ります。ご自分の商材によってこの転換までの日数が違う場合もありますのでぜひ分析してみてください。

 

 

 売上の公式で考えていけば、現状の売上を2倍に上げていく場合には、転換率を1%から2%と2倍にすれば50人に1人の割合で購入してくれることになります。結果、売上は2倍となります。アクセス人数を先に集めるより、転換率を上げることにまずは注力して、目標の転換率にアップ出来たらアクセス人数を集めるようにしていきます。

 

 すでにサイト転換率が2%ある場合には、注力する商品ページのページ転換率を上げていきます。このページ転換率が10%以上になればその買い物かごボタン周りや出口のキャッチコピーは成功していると言えますので、これを他ページヘ水平展開していきます。また、集客の入り口からの分析でどこからのユーザーが転換するのかを調べていくことでどこを重点的に攻めていくのか、広げていくのかを決めていくことができます。

 

 ただし、転換率が一時的に40%に上がったとしてもそのページのままで大丈夫かというとそういうわけには行きません。常にページを改善していく必要があります。毎日数字を見ながらPDCAを回していくのが転換率アップ、転換率キープにつながっていきます。

 

 

 

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